凡人道
ひろゆきらしい、独自の考え方。だが、けっこう現実論というか、実にニュートラルな視点で書かれている。
昨今、「好きなことをして生きていく」とか「学歴は関係ない」「有り金はすべて使え」みたいな本がたくさんありふれているようだが、それらを否定している内容だ。
「大卒という肩書きは必要」とか「貯金することは大事」とか、まるで母親が言いそうなことを推奨している。
まず前提として、これからの日本は緩やかに後進国へ成り下がっていくだろうと予想している。政治では相変わらずお金持ちや利権者が優遇され、規制緩和は進まず経済成長はせず、国民の格差は広がっていく一方であると。
でも、どんなに国を批判しようとも、国は変えられない。自分が変わるしかない。もしくは日本を出ていくしかない。
ほんのひと握りの成功者がいう話に感化され、学校は行っても意味がないと言い、若い時期から勉強なんかせずYouTuberを目指す。
もしなれなかったら、その後は悲惨な人生を送ることになる。というか実際には大半の人がなれないのだから、別の方法で人生をやりくりできるように選択肢を広げておいた方が良いよと。
あと、独自の考え方として、貯金はしておいた方が良いとか。何故なら、貯金が無くぎりぎりの生活を強いられていると、人間の思考に余裕が無くなり、広告やインフルエンサーの言うことを鵜呑みにして、うまいこと搾取され、ますます金欠乏症となる。
一理あるなぁと納得した。
そして、ひろゆき自身がそうなのだが、普段の生活コストは抑えた方が良いよと。
ひろゆきは年収3000万もあるのに、月5万円で生活しているとのこと。
これはやり過ぎじゃないかなと思うけど、本人はそれで幸せだと感じているので、それはそれでまったく問題ない。
Netflixとか安いコストで楽しめるコンテンツも増えてきたので、わざわざ出かけてお金を使わなくても充実した余暇を過ごせる。
これは僕も実感していることだ。
あと、ひろゆきが強く推奨しているのが、ベーシックインカムだ。
現行の生活保護費ではなく、国民全員に一律に(例えば7万円)給付する方がこれからの日本にフィットするのでは。
嫌々仕事しなくても、食べていけるだけの金額は国からもらえるので、それプラスアファは自分が欲しい分だけ働けば良い。
余裕があれば、芸術的な発想も生まれ、世界を驚かすプロダクトを作れるかもしれないと。
などなど、凡人は凡人なりに幸せに生きることが出来るのだと。
まだまだワンチャンあるはずと一発逆転の人生を狙わなくても、今の状態で十分幸せなんだと思えば人生はうまくいく。
要は、うまく「折り合いをつけて」生きていくのだ。