日本への警告
世界的な投資家であるジムロジャーズが日本の将来について書いている本だ。
結論から言うと、「日本の先行きは暗い」ということ。
ジムロジャーズは、東日本大地震の時に株価が下がった時に日本株を買っている。震災が原因よる下落なので、本来の実力からすると、株価は必ず上がってくると確信していた。
更に、民主党から自民党政権になって買い増した。アベノミクスの円安誘導施策があり、株価が上昇するという見立てがあった。
それらが見事に的中し、かなりの利益を得たようだ。
そしていま、日本株は一つも持っていないそうだ。昨年あたり、全てを売却したようだ。
これは何を意味するか。
日本の将来を危ぶんでいる証拠だ。
理由を二つ挙げている。
「少子高齢化による人口減」と「毎年悪化していく財政赤字」だ。
人口減については、出生率を上げるための施策はもちろんだか、とにかく移民の受け入れを拡大しないと少子化問題は抜本的には変わらない。
財政赤字に関して言えば、もう取り返しのつかないくらい酷くて、もうデフォルト(財政破綻)しないと返済出来ない規模だ。
昔から自民党政権が続き、無駄な公共事業を続けるなど、票を入れてくれる業界団体の既得権を守るための財政出動。
かたや日銀は、国債を買いまくってお金を刷り続けている異常事態。円安へ誘導して株価を上げるが、一部の大企業と投資家しか恩恵を得られず、ほとんどの国民の生活は豊かにならない状態。
この状態が続く限り日本の将来は無いと危惧している。
あと、これから期待できる国として挙げているのが、意外にも韓国だという。これは、北朝鮮との南北統一により国が繁栄するだろうとの見立てだ。要は、北朝鮮は金正日により劇的に変化を遂げる、その可能性を秘めているとのこと。
ノストラダムスの予言みたいだが、この人は本当に当ててしまうかも。
日本への警告 米中朝鮮半島の激変から人とお金の動きを見抜く (講談社+α新書)
- 作者: ジム・ロジャーズ,小里博栄,花輪陽子
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2019/07/20
- メディア: 新書
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