気ままに本要約ブログ

本を読んでアウトプットすることではじめてインプットできる!自分自身の為と、ブログを読まれた方へ少しでも参考になれば良いかなと思い、気ままに書評を書いていきます。

すばらしい人体 あなたの体をめぐる知的冒険

人の体というのは、とても良くできていて、神秘的ですばらしいものだ。

普段健康でいる時にはそのすばらしさに気付かないが、ひとたび病気になるとその有り難みに気付く。

 

具体的にその特徴を挙げてみる。

 

人間の体は重い

頭の重さはボーリング球くらいあり、腕や脚もそれぞれ単体ではかなり重い。それを自由に動かせるのは、うまく体重移動をしながら絶妙にバランスを取りながら動かしているからだ。

たとえば、座った状態から頭をまったく動かさず立ちあがろうとしてもうまく立てないし、直立した状態からやはり頭を動かさずに片足を上げることも出来ない。

怪我をして病院内でゆっくりゆっくり歩いてリハビリしているのは、それだけ体を動かすということが難しいからだ。

あと、宇宙飛行士が地球に戻ってきた後に地球の重力に慣れるリハビリというのも頷ける。

 

目、耳、口のふしぎ

人はなぜ走っている時も看板などの字が読めるのか。これがカメラだとブレまくってまったく見えないのに。その理由は、耳の奥にある半規管が頭の動きを感知し、瞬時に眼球を逆方向に回転させブレを防いでいるからだ。

目は、鼻や耳とも繋がっている。泣くと鼻水が出るのは鼻涙管で繋がっているから。飛行機に乗ったりダイビングをした時に耳が痛くなるのは、外気圧と耳の中にある鼓室の空気圧が変わり、鼓膜が押し込まれたり引っ張られたりするからだ。耳抜きをして普段閉じている「耳管」を開くと空気が通り、外気圧と等しくなり鼓膜の位置が元に戻る。

舌は多彩な機能を持つ。味を感じることはもちろんだが、「咀嚼」と「嚥下」という動きが神がかり的だ。食べる時、歯で粉砕し粉々になったものを舌で集めて再び歯と歯の間に移動させる。最後飲み込む時も、舌がスプーンのような形に変化して奥の方に送り込む。

あと、舌の重要な機能として「発音」がある。言葉を発する度に舌がさまざまな動きをして音を出している。

唾液の機能もすばらしい。歯垢を洗い流す「自浄作用」や細菌の増殖を抑える「抗菌作用」、粘膜を保護する作用がある。口を開けて寝る人は口の中がカラカラになり唾液の作用が機能しないから細菌が溜まりまくるので注意が必要だ。

 

血液のはなし

心臓は、安静時には毎分5リットルの血液を送り出す。体全体にある血液の量も5リットルだ。つまり、一分間で血液が全身を一周するということ。運動すると心拍数が上がり、最大で毎分35リットルまで拍出量を増やせる。心臓は「ポンプ」の役割もあり「バキューム」の役割もある。

そして重要な役割として、外気から肺に吸入した「酸素」を血液が全身に運ぶ。そして排泄された「二酸化炭素」を受け取り肺に戻す。そして外気へ放出する。これが人が生きていられる仕組みだ。

ちなみに、頭やおでこに「タンコブ」ができるのは、頭皮のすぐ下に硬い骨があるからだ。タンコブは、打撲で皮膚の中の細い血管が破れ、血液が溜まった状態だが、すぐ下に骨があるため溜まった血液が内側に広がれず、外側に広がって皮膚がふくらんでしまうためだ。

 

便はなぜ茶色いのか

大便の茶色は十二指腸内の胆汁の色である。何らかの事情で胆汁が交わらないと便は白くなる。

おならはなぜ臭いのか。それは、大腸の中にいる細菌が食べ物を分解し、メルカプタンや硫化水素といった臭い気体を発生させるからだ。

おならは口から飲み込んだ空気である。食事をすれば必ず入ってくるが、慌てて食べ物を飲み込むと空気の量も多くなりおならの回数も増えるということ。そして肛門では、流れてきたのが固体か液体か気体かを瞬時に見分け、気体のときのみ排出するという高度な機能をもつ。

 

このように、普段の生活では当たり前すぎて意識したことはないだろうが、人体の各パーツはすばらしい機能を持っている。

健康でいることが、いかに有り難いことか、改めて思い知らせられる。