新型コロナウイルスの真実
あのダイヤモンドプリンセスに乗船し、すぐに追い出された感染症専門医の岩田健太郎氏の本。
この人はとてもロジカルで、過去の感染病の事実に基づいた説明をされるので、分かりやすく為になる。
まず新型コロナウイルスとは何者か?
旧型のコロナウイルスやSARS、MARSとの違い、インフルエンザとの違いなど。もちろんまだ不明な点が多いながらも、どういう特徴を持っているのかを知ることは大切。
新型コロナウイルスの厄介なところは、とても不顕性感染が多いこと。つまり、症状が出ないのに罹っている人が多いために、感染の広がりがとてつもなく速い。
あと、この本でとても印象深かったことは、
「正しい診断」よりも「正しい判断」が大事だということ。
検査結果ありきではなくて、症状で正しい「判断」をしようということ。
そもそもPCR検査キットの誤陰性は4割とのこと。
例えば、鼻水程度の軽症の人までPCR検査し始めると、重傷者の検査が後回しにされたり、軽症者でベッドが埋め尽くされたりする。陽性でも症状が軽症の方は、自宅やホテルで療養させるとかしないと。
一方で、症状が重い人がPCR検査をして陰性だったとしても、その症状からは新型コロナウイルスの可能性があるので、しっかりと病院で隔離をするとか。
日本は当初からPCR検査を無闇にさせない方法を取っていたので、結果的に良かったのだと言っている。
だから今のところ医療崩壊を防げていると。
ただし、ダイヤモンドプリンセス号に関しては初動対応から感染対策までダメダメだったと言っている。それを厚生労働省は認めず反省せずと。
その点は結構感情的に話されていたような。。