AI時代を生き残る仕事の新ルール
AIが人間の仕事を奪っていくのではないか。近年そう叫ばれるようになっていますが、果たしてそれは本当か。
目下、有効求人倍率が43年ぶりの高水準(バブル期より高い)の中、どこの企業も人手不足感がある。飲食店にいたっては、人手が確保できないために閉店する店が増えている。
こういう状況をみると、まだまだ人間の仕事はたくさんあるのではないかという意見もある。
特に人手が足りない職種というのは、高スキル領域でいうとエンジニアなど技術者で、低スキル領域でいうと工場などの軽作業ワーカーや勤務時間が不規則な販売員だろう。
エンジニアの代替は難しいけど、低スキル領域に関してはAIで早く代替できれば良いのだろうが、まだまだそこまで追いついていない。
どちらかというと、AIよりもRPA(ロボティック・プロセス・オートメーション)の方が先に人間の仕事を奪うだろう。
この本でも説明があるように、AIは「強いAI」と「弱いAI」があり、世の中で活用されているのはすべて「弱いAI」である。プロに勝つほどの囲碁AIも、医療領域で使われるほどのAIも、特定の分野では力を発揮するが、分類でいうと「弱いAI」である。
「強いAI」はSF映画に出てきそうなロボットで、人間に指示を出したり、自らの意思や判断で動ける「自意識を持つ」ロボット。これはそうそう実現化しない。
自動運転車にしても、人間の指示が無いと目的地には行けないし、車が勝手には行かない。
と考えると、AIは所詮は人間のアシスト機能にとどまるものだ。人間のめんどくさい作業や仕事時間外の作業を文句を言わずに瞬時にやってくれる。
これほど人間にとって便利なものはない。
ちなみに、個人的にAIの恩恵に預かっているツールでいうと「freee」というクラウド会計サービス。
確定申告書をする際、経費を仕分けしなくてはいけないが、アプリでレシートを写メで撮ると、OCR(画像認識)で金額が自動入力され勘定科目も推測してくれる。間違いが無ければ「登録」ボタンをタップしていくだけ。たったこれだけ!
正直、確定申告書を税理士に任せるのがバカバカしい。毎月の数分の作業と、ちょっとしたITリテラシーがあれば自分で楽に確定申告書が可能である!
あとは、Windows 10のタイピング時の予測変換。歴代のWindowsを使ってきたが、かなり精度が高くなってきた。よく使う文面がパッと出てきたり、住所を打ち込み始めると、市町村の候補が出てきたりする。すごく便利。最小限のタイピングで文字入力ができるようになった。
もっとすごいのは音声入力だが、実務ではまだ使う機会がない。(現実問題、デスクでしゃべって入力するのは、、できないですよね。。)
このように、身近に人間をサポートしてくれる便利なツールが増えてくると、人間の可処分時間が増える。すごく歓迎するべきことである!
そう考えるのが自然だと思う。
AIやRPAに置き換えられる作業をやっている人達は、なるべく早くそれらに任した方が良い。
これからは、付加価値の低い仕事を手放し、付加価値の高い仕事をする。または考えることが大事になってくる。
AI時代を生き残る仕事の新ルール (青春新書インテリジェンス)
- 作者: 水野操
- 出版社/メーカー: 青春出版社
- 発売日: 2017/11/02
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