気ままに本要約ブログ

本を読んでアウトプットすることではじめてインプットできる!自分自身の為と、ブログを読まれた方へ少しでも参考になれば良いかなと思い、気ままに書評を書いていきます。

福島第一原発事故の7つの謎

日本人が忘れてはいけない事故。福島第一原発事故である。

「FUKUSHIMA50」という映画も観た方が良い。

東日本壊滅の危機であった事は案外知らない人も多いんじゃないかな。

最悪の状況、つまり、仙台から横浜まで放射線が撒き散らされ、人が住めなくなる状況になっていたかもしれない。

本当にゾッとする話だ。

現場で死ぬ思いで戦っていた福島原発の東電社員たち。そして自衛隊、消防隊員。彼らには感謝しないといけない。

というか、この事故を引き起こした原因は東電にあるのだが、トップの怠慢というか油断がそうさせた。

スマトラ沖地震が起きた際、津波リスクについて問題提起をされていたようだが、10メートル以上の津波は来ないと踏んで、防波堤などの対策をしてこなかった。

非常用のディーゼル発電機を設置している場所も、津波が来たら水没してしまう位置にあった。

これらは危機意識の薄さから招いた人災と言える。もちろんこれらの整備はコストがかかることだが、とんでもない化け物(原子炉)を抱えていることを考えれば、意識が甘いと言わざるを得ない。

 

そして、この事故から学ぶことはまだある。

現場を知らない本部や官邸は余計なことをしてしまう。そして現場からの要求には応えない。

 

例えば、1号機のベント(原子炉内の圧力を下げるために弁を緩め少し放射線を逃がすこと)をする際に、総理がヘリで現地に来てしまい、吉田所長らが総理の対応に追われたこと。

ベントは電源がないから手動でやるしかなく、現場作業員は試行錯誤をしながらベントの方法を考えていた。そんな一刻を争う時に国のトップが来てしまうということは、その対応に時間を割かざるを得ない。

 

あと、ヘリコプターで海水をすくい、原子炉の上から水を落とすという作戦。これは本当パフォーマンス以外の効果はまったく無かった。上空で水しぶきを放っているだけ。映像で見ても分かるくらい。

それだけなら良いのだが、このヘリコプター作戦をやっている最中、地上で電源復帰の作業がストップしていたこと。

このムダな時間のせいで、電源復帰が送れてしまった。

 

このように、現場を知らない上の連中は、まったく非科学的なことをやってしまう。それだけじゃなく、現場の邪魔をしてしまうということだ。

これは普通の会社でも起きている事象じゃないだろうか。

ま、いまで言う「老害」ってヤツだ。

 

これらの教訓は生かしていきたい。